最近の邦画は有名作品でもB、C級の映画ばかりでシン・ゴジラも心配していたのですが、良い意味で期待を裏切られました
以下、 シン・ゴジラの感想と考察です
※感想はネタバレなし
考察はネタバレだらけなので注意を
シン・ゴジラの感想
シン・ゴジラはヱヴァンゲリヲン新劇場版：序、破を実写化し、さらに巨神兵東京に現わるも追加したような演出です
新劇場版を観た方であれば「このカットは…」「この音楽は…」と気づかれる方も多いでしょう
シン・ゴジラの庵野監督はヱヴァンゲリヲン新劇場版、巨神兵東京に現わるを制作しており、ヱヴァの元となった場所をそのまま実写で使っているように見えました
またシン・ゴジラの登場人物のリアルさもに拘っているようで、徹底した取材の元に演技指導がされたようです
エンドロールに制作に協力した政府関係者や各自衛隊の部隊がスクリーン2枚分くらい書かれており驚きました
ただ戦闘機や攻撃ヘリの装備に劇中で矛盾が生じているので、Blu-ray発売時にはCGで修正して欲しいですね
※自衛隊の規則上、致し方ないのですが…
庵野監督は「ゴジラは音響を頑張って欲しい」と以前発言されており、シン・ゴジラの効果音や音楽は今までのゴジラとは異なります
効果音は迫力満点、音楽は雰囲気作りにぴったりでした
子供には難しくて理解できないという意見もありますが、そんなことはありません
映画館では親子連れが一緒に楽しんでいます
親にとっては懐かしの、子供にとっては初めてのゴジラとしてシン・ゴジラはオススメです
シン・ゴジラの考察
ここからはネタバレを含むシン・ゴジラの考察です
シン・ゴジラはリアル災害映画の性格もあり、明らかに東日本大震災がベースになっています
ゴジラが上陸するシーンでは物が押し流され、逃げ惑う人々が描写され、ゴジラ上陸後は放射能汚染が問題になります
ゴジラが破壊した町並みは津波で破壊された町並み、そのものでした
ゴジラは津波であり、原発事故でもあるということなのでしょう
実際に原発事故の対応に使われた特殊車両が対ゴジラ作戦にも投入され、決死作戦として描かれています
私個人としては東日本大震災の津波は仕方ないとしても原発事故は完全な人災と考えています
当時の民主党政権(現在の民進党)が実際と全く同じ原発事故を想定し、事前に訓練をしていたにも関わらず、訓練、マニュアルを完全に無視した結果が、今の惨状です…
またゴジラから新しい放射性物質が見つかっており、核技術そのものが絶対悪ではなく人類の未来に必要なものだとも表現されています
核兵器、自衛隊の運用上の問題、日本政府の危機管理、日本の政治そのものに対する批判も含まれており、ゴジラ映画の王道と言えるでしょう
最後にゴジラは凍結され映画は終わりますが、ゴジラは無性生殖が可能であり、ゴジラの尻尾に新たなゴジラが複数確認されています
ゴジラ復活後、1時間未満で米国による核攻撃が行われることが確定しており、シン・ゴジラで描かれた日本政府はあらゆる手段を使ってシン・ゴジラの復活阻止、対抗手段の確立を急ぐはずです
シン・ゴジラの続編が制作されるのかわかりませんが、続編はかなり緊迫したものになるでしょう
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